2017年10月8日日曜日

今さらだけどLinux Mint 18.2 64bitのWineでFinal Fantasy XIVを動かす

Final Fantasy XIV(FF14)のフリートライアルが始まっていたのですね。
ちょっと試してみたい人には嬉しい話です。

まぁLV35までしか遊べませんし色々と制約はあるようですが(泣

さてWineでどこまで動かせるのか試してみたくなり、有志の情報を色々と集めてみたものの、古い情報しかないので苦労しました。

結論から言いますと遊べるレベルです。
ただし、環境によるってやつで、私のマシンはWinXP時代の化石ですから……。

それでは以下に私が構築した手順を書いていきますね。
注:お約束なので一言「下記の手順を行い弊害が出ても当方は関知しません、自己責任でお願いします

Wineの最新を用意する
Linux Mint 18.2の「ソフト管理」ツールでは、記事を書いている時点でWine1.6です。
ちょっと古いのでWineHQから最新を取得します。

その前に、現在の設定を一応バックアップしておきます。

「~/.wine」を適当にリネームしておきましょう。

以下のコマンドを1行づつ実行。
(注:出力結果は省いています)

$ sudo apt-key add Release.key
$ sudo apt-add-repository 'deb https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/ xenial main'
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install winehq-devel
$ sudo apt autoremove
$ wine --version
wine-2.18

これでWineが2.18になりました。

Wineの設定を行う
まずはおまじない(32bin版で動くらしい)
$ export WINEARCH=win32 winecfg

もしmonoとgeckoをインストールするダイアログが出た場合はインストールします。

ダイアログが表示されたら、
「アプリケーション」タブの「Windowsバージョン」を「Windows 7」よりも新しいOSに変更。
※古いとインストールで拒否られます。

「デスクトップ統合」の「項目」のプルダウンメニューより以下のフォントを日本語対応しているフォントに変更する。
・アクティブタイトルのテキスト
・ヒントのテキスト
・メッセージボックスのテキスト
・メニューのテキスト

「デスクトップ統合」の「フォルダ」の「My Documents」フォルダにFF14の設定ファイルが作らるので「リンク先」を好みの場所に変更しておく。

「ドライブ」の「ドライブ設定」でインストール先のドライブを作成する。
※Cドライブにインストールする人は不要。

インストーラーのダウンロード
「ファイナル・ファンタジー XIV フリートライアル」でググって下さい。
直リンクは切れるでしょうから。

ffxivsetup_ft.exe
およそ800Mです。

必要なDLL群を追加
一行づつコマンドを実行。
※quartzより先にdevenumを実行すること。
$ winetricks devenum
$ winetricks quartz
$ winetricks wmp10

フリートライアルのインストール
ダウンロードしたフォルダへ移動し、以下のコマンドを入力。
$ wine install ffxivsetup_ft.exe

恐らく文字化けしたダイアログが表示されるはずです。
※正しく日本語が出る場合もあるらしい。
※文字化け嫌って人はregeditで「HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\FontLink\SystemLink」の「Tahoma」を「Z:\usr\share\fonts\truetype\takao-gothic\TakaoPGothic.ttf」にしてみる。
Englishでインストールしても問題ないし、豆腐文字でも特に苦労しないので強行してもいい。

最初の質問はDirectXをインストールするか訪ねてくるので「OK」

正常に終了すればファイナル・ファンタジーのインストーラが起動するのでメッセージに従いインストール続行。

デスクトップにアイコンを作成するか訪ねてくるのでチェックを入れておく。

ランチャーの設定変更
マイドキュメントフォルダ(winecfgで設定したMy Documents)に
「My Games/FINAL FANTASY XIV - A Realm Reborn/」が作られている(はず)
※無かった場合は一度FF14を起動して終わらせる。恐らく異常が出るはず。

「FFXIV_BOOT.cfg」というファイルがあるはずなのでエディタで開く。
Version 2
Language 0
Region 1
EulaAgreement 1
EulaAgreementExBitArray32 0
DX11Enabled 0
ExPackNotShowAgain 0
StartupCompleted 1
B4EulaAgreement 0
BrowserType 2
BootVersionCheckMode 0
ConfigReset 0
StartupCharaCreation 2
SkipConfirmExpansionInstallDialogID 0

もし違う値なら、以下のパラメータだけ変更する。
DX11Enabled 0
BrowserType 2

ランチャーの日本語対応
起動してもランチャーの日本語が豆腐文字です。
ログインに支障はないのでそのままでもOK!

どうしても嫌という人は、フォント設定を強制的に変更します。
ただしwineserverは起動時にキャッシュを更新するので下記コマンドの変更は再起動で無効になります。
なので、wineserverを起動(例えばregedit)してから、以下のコマンドを入力します。

$ wine reg add "HKEY_CURRENT_USER\Software\Wine\Fonts\Cache\Arial\Regular" /v "File Name" /d "/usr/share/fonts/truetype/takao-gothic/TakaoPGothic.ttf" /f
$ wine reg add "HKEY_CURRENT_USER\Software\Wine\Fonts\Cache\Arial\Bold" /v "File Name" /d "/usr/share/fonts/truetype/takao-gothic/TakaoPGothic.ttf" /f
$ wine reg add "HKEY_CURRENT_USER\Software\Wine\Fonts\Cache\Times New Roman\Regular" /v "File Name" /d "/usr/share/fonts/truetype/takao-gothic/TakaoPGothic.ttf" /f
$ wine reg add "HKEY_CURRENT_USER\Software\Wine\Fonts\Cache\Verdana\Regular" /v "File Name" /d "/usr/share/fonts/truetype/takao-gothic/TakaoPGothic.ttf" /f
$ wine reg add "HKEY_CURRENT_USER\Software\Wine\Fonts\Cache\Verdana\Bold" /v "File Name" /d "/usr/share/fonts/truetype/takao-gothic/TakaoPGothic.ttf" /f

そしてwineserverを終了させずにFF14を起動すればランチャーが日本語になります。

FontLinkやFontSubstitutes、Replacementsなども試したけどダメだった……。

ビデオメモリの設定
(FF14をインストールしたフォルダ)/SquareEnix/FINAL FANTASY XIV - A Realm Reborn/boot/
ここにある「ffxivsysinfo.exe」を実行します。

-=-=-=-=-=-=- System Information -=-=-=-=-=-=-

SYSTEM_GRAPHICS_VRAM
が、ビデオカードと同じ値になっているか確認してください。

もし異なる場合はregeditを起動し
HKEY_CURRENT_USER\Software\Wine\Direct3D
VideoMemorySize
を変更します。
ちなみに私の環境では実メモリよりも少ない設定にしたほうがうまく行きました。(謎)

StrictDrawOrdering=enabled
csmt=1 ※正常に機能しているかは謎……

まだ問題は……
ようやく準備完了です。
デスクトップにあるランチャーを起動すれば、あとはファイナル・ファンタジーが楽しめる(はず!)

Wine-2.0.1ではチラつきが酷かったですが、Wine-2.18では修正されているようで快適でした。
それでもfpsは30後半なので遅いですけどね。



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