まずは表紙の第一印象ですが、
ギャグ漫画だよね?
金色の地蔵に女子中学生なんて、カップリングとしても中々面白そう!
カラーリングも金で派手!
タイトル『ゴールデンゴールド』からのデザインなんでしょうが、まぁ目立つ色ですわ。
しかし、漫画の内容は綺麗な金(きん)じゃございません(笑)
金(カネ)の亡者が闊歩する汚い大人の世界が描かれているのです。
少し不思議(SFとは言ってない)な漫画を探している人にオススメです。
冒頭
瀬戸内海の小島(寧島)に住む女子中学生の主人公は、ある日海岸で不気味なミイラ像を拾う。何も祀られていない朽ちた祠に、ミイラ像を置き立ち去ろうとする主人公。
しかし、置いたはずのミイラ像が一瞬目を離したすきに消えてしまった。
そして突然、小学生ぐらいの身長の『アレ』が現れたのだった。
主人公がその場を離れると、不気味な『アレ』も後をついてくる。
必死に逃げる主人公は幸運にも、『アレ』を海に落とすことに成功した。
しかし安心したのもつかの間、次の日には民宿を営む自宅に『アレ』は客として現れたのだった。
主な登場人物
早坂琉花
主人公の女子中学二年生。人の感情が少し感じ取れる不思議な体質を持つ子。
しかし、その体質のせいで他人との距離感が掴めず、一年前に福山から島の学校へ転校した。
おそらく両親は福山に住んでいるらしく、彼女だけが島に住む祖母の家へ来たようです。
及川
琉花の幼なじみ?オタクなのでアニメイトをこよなく愛している。
父親が大阪で働いている関係で高校からは大阪へ行く予定。
新居がアニメイトに近いという理由が本州行きを後押ししている(笑)。
黒蓮
女性小説家。新連載の取材で島を訪れ、主人公の民宿に宿泊したのをきっかけに騒動に巻き込まれる。
青木
取材に同行してきた黒蓮の担当編集。不気味な『アレ』をスクープとして取材しようと試みる。
本編+あらすじ+ネタバレ+色々
まぁとにかく不思議で不気味な漫画です。先がよめないのも大きな魅力の一つなので、できればここからは漫画を読んでから見て欲しい。
でも、かいつまんでレビューするのでネタバレは少なめです。
面白そうだと思ったら、単行本を読むことを推奨しますよ(笑)
プロローグ
武士らしき男性が日本刀を片手に砂浜に立つシーンから始まります。そして、彼の足元には『アレ』と同じ顔の死体が点々と……。
冒頭でも書きましたがギャグ漫画と思って開いた私には中々の衝撃的な始まりでした。
そして、不気味な顔の死体が気持ち悪くて、読むのを止めようかと思ったぐらいです。
1巻の終わりまで読めば、同じ顔の人間が複数いる理由がなんとなくわかります。
どうやら例の『アレ』に洗脳された人間は同じ顔になるようです。
尾道でのお買い物
主人公の琉花と、及川がアニメイトで買い物を楽しむシーンです。言動から、どうやら琉花の一方的な片思いらしいことが読み取れます。
おぃおぃ、オタク男子のくせに女子中学生とアニメイトでショッピングとかありえん!!
なんて羨ましい……。
彼女は相手の感情を読み取る特異体質なのですが、どうも及川は琉花にたいしてマイナス方向の感情を向けないようですね。
それが好きになった要因のようです。
単なる無関心なだけの気もしますけどね(笑)
未知との遭遇
海岸で拾った不気味な置物を神社へ持ってきた琉花。朽ちた祠に入れた置物に願いを込めたことで息を吹き返す『アレ』。
追いかけっ子はなかなか笑わせてもらいました(笑)
2巻以降の話ですが、どうやら『アレ』は人の願いなどによってパワーアップするらしいのです。
なので、『アレ』が活動を開始したのは琉花のせいなんですね。
その願いってのが煩悩(笑)
好きな男子が大阪へ行かないように
「大阪よりでっかいアニメイトが建ちますように」っていうのが可愛いね!
「彼が私のことを好きになりますように」
とはお願いしないあたり、まだ子供ってことなんでしょうかね。
まぁ『アレ』の能力からすると、その願いは叶いそうもありませんが(笑)
『アレ』来訪
及川との祠デートを終え、帰宅した琉花が目にしたのは、食卓の椅子に座る『アレ』。このあたりから『アレ』にまつわる不思議な出来事が展開されてゆきます。
まずは、黒蓮と青木には不気味な姿が見えるらしいが、琉花の祖母には中年男性に見えるらしい。
東京から来た黒蓮と青木。
福山から来た琉花。
フェリー係員の男性、本州のパチンコ屋の客。
これらの人は『アレ』を不気味な何かとしか認識しませんでしたね。
祖先や血が関係するなら琉花の祖母も洗脳されないはずなので出身地なんでしょうね。
携帯のカメラに姿が映らないというのもありましたね。
他には、店が流行る力があるらしい。
祖母の経営する早川商店は、店頭に並ぶ品が無くなるほど売れ行きが向上しました。
そして、『アレ』を連れて訪れたパチンコ屋も駐車場が満車になるほどの盛況ぶりに。
次に、理由もわからずに祖母の部屋に社を作ってしまう。
人間を洗脳する力なんでしょうか。
最後に、東京に戻った青木が『アレ』のことを忘れてしまう。
本州のパチンコ屋で『アレ』のことを忘れなかったのは、島を離れたのが短時間だったからなのか、それとも、『アレ』が近くにいたからなのか。
わざわざ記憶を消すという行動を取らない描写がないところを見ると、距離や時間などが離れると自然と記憶が消滅する設定かもしれませんね。
ここまでが1巻のエピソードです。
商店がコンビニになる
島で唯一のスーパーの店長が、あからさまに嫌がらせをしてきます。そんな妨害など気にもしない祖母は店を改装しコンビニを開店。
開店セールに呼ばれた声優に鼻の下を伸ばす及川(笑)
まさかの声オタだったとは。
アイドル声優を選んだのは琉花らしいのですが、健気ですね……。
好きな男子の喜ぶ顔が見たくて、女性を呼ぶなんて。
そして、嫌味を言われても気づかない及川。
これは実らない恋の予感(笑)
島民の洗脳が始まる
たぶん公民館で打ち上げをしている祖母と島民たち。そこへ『アレ』がやって来る。
祖母が手を合わせると、島民がそろって手を合わせてしまう。
すでに近くにいるだけで、集団魅了する力があるようです。
でも、島に移住して10年の若手?には、『アレ』が変な生き物に見えるらしい。
騒ぎにならないのが不思議な光景ですね(笑)
そんな若手二人は、最近の祖母の行動から『アレ』が福の神ではないかと推察します。
そして美味しい話に乗っかろうという流れに……。
なかなか姑息な奴でした(笑)
ある意味、出世しそうな二人ですが、早死しそうでもあります。
加速する島
コンビニだけでは足らず、スーパーを建てる計画を進める祖母。そして、『アレ』の力を分けてもらった商工会の若手二人の店も大繁盛。
島へ渡る人も増え、何やら祭り前のような騒がしさになってきます。
それに対して閑古鳥の鳴くスーパーの店長は、旧友のチンピラに相談を持ちかけます。
絵に書いたような嫌がらせを始めるチンピラたち。
エスカレートする魔の手はコンビニの前にトラックを横付けしゴミをばら撒きました。
深夜にコッソリではなく、まだ人がおきている時間に行動するとか、話の展開が早くていいです。
あっさり顔バレ。
祖母へ釘を指そうと脅しをかけますが、逆に買収されそうなチンピラの親分(笑)。
最初の被害者
『アレ』が海から巨大な化物を連れてきます。どうやら化物の尻から出た針で刺されると自我を失い凶暴化するようです。
そんな針に刺されたチンピラは親分と喧嘩をし、勢い余って殺してしまうのでした。
福を呼ぶ神ではないことが判明したのです。
人を意のままに操り、邪魔な存在は消す。
まさに悪魔(笑)
ここで2巻が終了です。
さて、この先どうなるんでしょうね。
気になる点
琉花の祖父の話が少しだけ出ました。特に注意するエピソードではなかったのですが、琉花が仏壇にお供えをしたあと、 『アレ』が仏壇の扉を閉めたんですよね。
それもチョット冷たい視線を送りながら……。
あの行動は、 祖母の心が伝わったからなんでしょうか。
それとも何やら伏線が?
もしかすると1巻の冒頭で出た侍の子孫が琉花で、人の感情を読み取る特異体質は遺伝なのかも?
まさか、ねぇ(笑)
まとめ
作者の『堀尾省太』さんは『刻刻』というタイトルの漫画も書かれています。こちらも『ゴールデンゴールド』に引けを取らないほど不思議な空間が描かれています。
2つの作品を読むと、この作者さんチンピラが好きなのかな?と思えてきます。
もしかすると『ゴールデンゴールド』もチンピラと化物のバトル漫画になるんでしょうか……。
チョット不安です(汗)
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