なので、男性がその手の漫画を読むと激しい拒絶反応などを引き起こしたりするのですが、紹介する漫画「地獄のガールフレンド」は、その類の装飾が少なく抵抗なく読める作品に仕上がっています。
![](https://res.booklive.jp/356983/001/thumbnail/2L.jpg)
あらすじ
家事の苦手な女性はゴミ屋敷と化した自分の一軒家に住んでいた。そんな環境に限界を感じ家事のできる同居人を探す。
そこへ、子持ちバツイチの女性と、アパートを追い出された女性が転がり込み、奇妙な3人の同居生活が始まる。
3人はテーブルを囲い、女性特有の悩みだったり、世間への不満だったり、男性への愚痴だったりと、男では聞くことのできないガールズトークを繰り広げるのだった。
登場人物(ネタバレあり)
加南
離婚し家を出ることになった加奈。小さな息子は保育園で友達ができたばかり、転居すると保育園から出なければならない。
それは可哀想と新居を探そうとした矢先、奈央の同居人募集の張り紙を見つける。
ご都合主義?それぐらい漫画だからOK!
主婦の経験アリなので炊事洗濯は一通りできる。
母親って恋愛していいの?
歳の差って何歳まで許される?
年下の男の子ってかわいいよね?
そんな悩みを二人に話し心の負荷を解消している。
若干育児ノイローゼにもなりかけたけど、同居人のカバーでなんとかクリア。
彼女のテーマは子持ちバツイチだねえ。
マイナス要素の多い彼女は、年下の彼氏に引け目を負い、なかなか一歩を踏み出せないでいる。
若い男を食い物にしない点は良識あるというか臆病と言うか。
不思議なのは結婚に懲りていない点ですね。
悠里
長年住んでいたアパートが取り壊しになるため新しい住居を探さなければならなくなった。そんなときに同居人募集の(略)恋愛経験は一度だけ、それもかなり年上の不倫男性。
アパートを出なかったのは、そんな不倫男性がいつか迎えに来ると夢見ていた(かもしれない)
本人は恋愛したいと切に願うのだが、どうやら顔に「男いらねー」と書いてあるようで出会いがない。
路上でギターを引く男に声をかけられ、付き合うのか?と思ったがどうやらその気はないらしい。
彼女は唯一の会社勤めなので、話のネタは会社あるあるだ。
慕ってきていた後輩男子は、さっさと若い子と結婚し寿退社。
とか
後輩の女の子に仕事のアドバイスをしたメモを目の前で捨てられてイラッとした。
とか
若い女の子にいい顔をしたい上司が、仕事をスルーパスして押し付けられた。
など。
30歳目前、下手するとお局様と呼ばれる立場になる彼女は、会社と恋愛の狭間を彷徨っていた。
3人の中では一番若いが、考え方は一番オバサンである。
奈央
男が途切れたことのない女性で、人付き合いも上手。三人の中で一番年上だが見た目は一番若い。
浮いた話は星の数、商店街を歩けばオジサマがおまけしてくれるなどなど。
凄いんだか、凄くないんだか?
性に対して一番オープンなのが彼女だ。
プレイの話で「舐めてやったんだから、そっちも舐めるのが当然だろ?」みたいな、そんな話を平然と二人の前でするぐらいオープン。
彼女の話のネタは、やはり男性。
女性から見た男性像は妙にリアルで納得させられる話が多い。
まとめ
女性三人あつまれば何とかと言うが、28,31,36歳なので騒々しさは殆ど無い。淡々と話す女性の心情は面白いと感じる反面、切ないと言うか、苦労してるんだなぁと思わされる。
男なんて、処女が好きで、怒らない女が好きで、内面は乙女で、M男が多くて、自分勝手で……。
聞いていると耳が痛くなるような会話が山盛り。
しかし、嫌な気分にはならない。
この漫画の良い所は絶対悪を作らないことろだ。
「○○は嫌だよね、でも仕方ないよね」と、中間地点に落とし所を持ってゆくのだ。
それって結論なくね?、意味あるのその話?、と思うのは男の性かもしれない。
「答えはいらない共感が欲しい……」誰が言った言葉か知らないが、ホントそう思う。
この漫画を読む男性は、ああ女性はこんなふうに共感して欲しいんだと思いながら読むと楽しめますよ。
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