ドラマ化されるらしいので読んでみた。
はっきり言ってよくある不倫物でした。
ゲスな妻と、病的に寛大な夫、ビクビクしながらも関係が止められない浮気男性と、カンの鋭い妻。
ここまで新しさはありません。
新しくなきゃダメということもないですが。
かと言って平凡でも……。
うーん、なんて言えばいいんでしょうね。
浮気って日常にある一番手近なスリルだと思うのですよ。
家庭に入り平凡でも幸せな日々が続くと、どうしてもぬるま湯のような生活になりますよね。
そこに、秘め事が発生するだけでスリルが生まれる。
連れ添いにバレないか、バレたら家庭はどうなるだろうか。
肉体関係だって、慣れ親しんだ連れ添いじゃないから、新鮮で刺激的！
溺れるのも仕方ない。
頭で理解してても止められない、かもね！
と、私の浮気論はおいといて。
「あなたのことはそれほど」
試し読みしてください。
ただし！
１巻は終始人物紹介で何の刺激もありません。
本番は２巻以後です。
それでも良ければ試し読みをどうぞ。
ざっくりと登場人物（ネタバレあり）
渡辺 美都（みつ）
優しい夫がいるのに浮気するゲス。・浮気相手がロストバージンの相手だった。
・ずっと片思いだった
などなど勝手な言い訳をして謎の自己正当化を主張する馬鹿女。
旦那が浮気を知っても責めない様子を見て、あなた狂ってるとか言ってしまう。
狂わせたのが自分だという認識も責任も感じない冷血漢。
渡辺 涼太
妻の寝言で浮気相手の名前が出た時から、今の幸せに危機感を感じるようになった。妻の携帯を覗き通話履歴やメールの内容をチェックし、その不安を拭い去ろうとしていた。
そしてある夜、通話履歴に寝言で呟いた男性の名前が……。
今ある幸せを壊したくないという思いから追求はしない。
妻のしでかす嘘の旅行や、嘘の外食も全て把握するが、じっと我慢を続ける。
それを良いことにエスカレートする妻。
そして、妻の誕生日に
「浮気知ってるよ、でも責めないよ、何があっても愛し続けるよ」
妻の妊娠が発覚すると、
「浮気相手の子供？ いいよ、僕の子として育てるよ」
あーあ……壊れちゃったよ。
有島 光軌
偶然、ファーストフードで美都と遭遇。そのままホテルへランデブー。
妻が出産のため実家に帰っているのをいいことに、美都と二人で旅行。
平日もバーで逢引、そのままホテルへGO!
妻の出産を美都に吐露、しかし関係を続ける。
子供可愛いだろ？と美都に見せる凄い神経を持つ。
よくいる旦那で妻と子供は好き、でも浮気もしたい。
有島 麗華
高校ではクラス委員をする真面目で地味な子。
派手でカッコいい光軌とは住む世界が違うなんてよく言うセリフ。
しかし、強引に光軌の唇を奪うあたりは地味とは言えない行動力を持つ。
確かに地味だが不細工ではない、よく出来た良妻なのだ。
でも、なぜか旦那は浮気してしまう。
カンが鋭く、旦那の行動から浮気を疑う。
だが、積極的に調べようとはしない。
彼女も美都の旦那と同じように幸せを壊したくないのだ。
だが、そうしているうちにエスカレートする馬鹿旦那。
次第にクチからは「私知ってるんだから」風な言動が出始める。
そんな言葉にビクビクしだす旦那。
小心者の旦那は妻の誕生日に、浮気したことを吐いてしまう。
「なんで黙っててくれなかったの？」
複雑ですね……知りたいけど知りたくない事実。
まとめ
先にも書きましたが、よくある不倫物です。
でも先を読みたくなるのは、
「人の不幸は蜜の味」だからです。
美都と光軌は十分気持ちよくなったんだから罰を受けるのは見ていて楽しい。
気になるのは、涼太と麗華。
どちらも非のない良き夫、良き妻だったのだから、不幸になるのは可哀想。
まあ、涼太は壊れましたが。
「男の浮気なんて病気みたいなものよ」とか、
「浮気は男のステータスだ」とか、
平気で言う人がいますが、まあされた側の当人にしてみたら悲劇でしかない。
とても元に戻るとは思えない。
残りの人生、全てかけても涼太と麗華の心の傷は癒えないだろうし。
癒やそうとしてくれる相手を見るのも辛いでしょうよ。
タイトル「あなたのことはそれほど」は、
美都が涼太のことを、二番の男と割りきっていたから出た発言。
そんな夫婦生活は幸せ６０点だったかもしれない。
じゃあ、浮気相手の子を孕んで家を出て一人で生活を始めるのは何点？
おそらくマイナスじゃないかな？
６０点で文句を言っていたバチが当たったのかもしれませんね。
今のところ、登場人物全員がマイナスポイント爆進中です！
さあ、どこまでマイナスが進むのか！！
先が気になります！
え？
アナタ「よくある不倫物」てバカにしてたよね？
「よくある不倫物」だから楽しいんじゃないですか！
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