いやあ5巻は読み応えがありましたよ。
主人公のアグニをキャラの濃さで勝っていた真の主人公トガタがまさかの!
ドマとの決着がまさか!
以下ネタバレです。ご注意下さい。
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あらずじ:駄々っ子
里を抜けようとするトガタを追うアグニ。彼は、まるで駄々っ子のように彼女にすがります。
直接触れれば燃え朽ちるので、あくまで言葉攻めです。
そんな二人の会話がまるで4コマ漫画のようなコマ割りで続くのが何ともユニークでした。
普通の精神なら自分が神扱いされたら気負いますよね。
そんなときは精神的なフォローが欲しい。
まさにアグニにとってトガタのほうが神なのですよ。
しかしトガタだって完璧じゃありません。
精神は男、体は女だとアグニに吐露します。
これだって真実なのか怪しい。
彼は一回、頭がおかしくなって記憶を失っているらしいのです。
でも精神と肉体の乖離は辛いんでしょうね、話しながら嘔吐してました。
押し問答で疲れたトガタは面白い事をしてくれるなら戻ると提案します。
そこでアグニはドマと決着をつけると言うのでした。
なんだか、話が振り出しに戻りました。
まあ、決着なしで話が終わるのも釈然としないのでこの流れはアリ!
あらすじ:ドマ発見
意外とアッサリとドマの住処を探し当てる二人……。今までの旅は何だったんだ!と言いたいほどアッサリです。
ドマにあったアグニは彼と話をして殺すかどうか決めると言うのです。
え?今頃になって仏心が?
町一つ犠牲にしたのに?
読みながらモヤっとしましたね。
会話の中でドマが語ります、
「今の人々に足りないのは教養だ」と。
アグニの住んでいた村は、彼の肉で生き延びていました。
ドマは話を続けます。
アグニが死ねば村人は飢えるだろう。
そして共食いを始めるかもしれない、
または他の村を襲うかもしれない。
もうそれは人ではない。
うぅむ。ドマの言いたいこともわかる。
だからと言って村を滅ぼした理由にも、言い訳にもならないだろうと思うのですがね。
詭弁だというアグニに対しドマは想像力と言いました。
しかし、それって犯罪予備軍は犯罪を犯すから殺そうって言う話ですよね。
未遂も悪だと。
随分と乱暴な説ですよ。
しかしドマも話をしながら懺悔していたのです。
神だと思っていた映像は、実は昔撮られたC級映画だったと。
そんな神を信じ人を焼いていたと。
だから何!
俺は騙されていたから悪くないんだとでも言いたいのか?
皆が自分勝手な世界。
心に余裕のない限界に近い世界だとそうなってしまうのか。
でも怪しい勧誘に引っかかる人がいるように、騙す人も悪いけど、騙される人も悪いと思うなあ。
そんなドマの話を聞いて殺すのをやめるアグニ。
ドマの住む家から遠ざかります。
この先は実際に漫画を見たほうが良いですが。
ネタバレでもいいならどうぞ続きを……。
あらすじ:決着
トボトボと歩くアグニ。しかし彼の脳裏には走馬灯のように焼かれた故郷の映像が映しだされます。
優しく微笑むルナ。
しかし炎に焼かれ炭の塊と化していきます。
白昼夢を見るアグニ。
夢の中のルナは言います。
ドマは「反省している演技ですよ」と。
夢から覚めるアグニ。
その腕には貫かれたドマが炎に全身を焼かれぶら下がっていました。
周囲は焼け野原。
ドマが養っていた子どもたちも炭の塊です。
うーん、これはショッキング映像……。
たしかにドマの言い訳とか読んでいてマジムカつくとか思ってましたよ。
でも、夢オチとか……。
でも演出としてはGOODです。
建前とか良心とか幼い子どもたちとか色々な足かせで仇討ちができないよりは。
プッツンして暴れたほうが生き物としては正しいと思う。
大事な人を亡くした恨みは理屈じゃないよね。
しかし無意識でもやってしまったことにショックを受けるアグニ。
「俺が悪役だったんだ」
「俺はルナと一緒に、死んでればよかったんだ」
んーーーーーーーん、そうなる……か。
わからんでもない。
しかし。
うーん、何とも言えない感情ですわ。
あらすじ:後悔
氷の張った湖面に立つアグニ。もう生きる希望を無くしている様子。
氷は割れ湖底へと沈んでゆくアグニ……。
そこへ体を張って助けるトガタ。
仇を一人殺し、大切な人を一人失う。
なんだろうこのドラマは……。
自分が焼け落ちる様を俯瞰で見るアグニ。
もう魂は抜け出てるのを表現しているのだろうか。
最後の言葉を今まで見た映画から探し出す彼、
でもなかなか思い浮かばない。
彼らしく茶化した言葉にしようか悩みます。
そんな時、呆然とするアグニの顔をみるトガタ。
最後の言葉が決まりました、
「アグニ、生きて……」
涙腺崩壊!
彼からすればその言葉は既に呪いです。
まだ生きねばならぬのか。
焼かれながら。
大切な人を失いながら。
敵を焼きながら。
悲しみを背負いながら。
あらすじ:帰郷
トガタの亡骸を抱えながら村に帰り着いたアグニは信じられない光景を見ます。そして5巻終了。
彼はこの先どうするんでしょうね。
仇はいないし、先を示してくれそうな人も失って。
6巻も読者の心に傷を追わせるような話が展開されるんでしょうか。
楽しみであり、少々恐ろしくもあります。
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